第1回・・・任天堂帝国の礎

 約20年ほども前の頃でしょうか。家庭用に開発された1つのTVゲームが
 ありました。

 ファミコンではありません

 ゲームを知らない方でも言葉くらいはご存知でしょう、そう
 「ブロック崩し」です。

 単純に、画面上方にあるブロックを跳ね返るボールをうまく操りながら
 すべてのブロックを消し去ると勝ち、というあれです。
 そのブロック崩しが、家庭用に生まれ変わったのです。自宅にいながら
 ブロック崩しが楽しめる。それを喜びと感じたのは・・・極一部に
 過ぎませんでした。

 後に登場するようなファミリーコンピュータ(以下FC)とかとちがって
 このころのTVゲームマシンは、単一のゲームしか出来なかったのです。
 ブロック崩しはブロック崩し以外の何物でもなく、ただ単にひたすら
 ブロックを壊すだけだった、それだけのことでした。

 子供心にもあんまり売れていなかったという記憶があります。
 しかし、ブロック崩しはゲームの基本となり後に10年ほど前の
 「アルカノイド」(タイトー:「」内はゲーム名その後の()は発売元)に継承
 されるように 、大人から子供まで楽しめる単純明快なゲームとして
 親しまれています。最近になってさらにリヴァイヴァルとして出てますね。

 差なくして【TVゲーム15】(【】はTVゲームハード名)というゲーム機が
 登場します。その名のとおり15種類のゲームが楽しめるという歌い文句です。
 当時の価格で1万5000円でしたから結構な値段でした。
 しかし、これは結構ヒットしました。というのも、TVゲームに2人用という
 概念を持ち込んだのです。2人でたま(といってもドットですが)を打ち合って
 相手のゴールに入れる今で言えばエアホッケーのTV版のようなゲームが
 15個そろっていたのですが、これが結構燃えるのです。
 時間も忘れて勝負した記憶があります。が、欠点が1つあり、一応コンピュータ
 とも対戦できるのですが、いかんせんこの時代のコンピュータですから、
 結構弱い。これがネックでしたね。

 さて、これらを作ったメーカはどこだとお思いですか?
 なんと、天下の任天堂なのです。これを発売する以前はトランプや花札を
 販売していたしがない会社(失礼)が、一躍(極一部に)有名になったのです。

 初代FCの前にはこんな下積みがあったのです。

 次回第2回[TVゲーム時代の幕開け−カセットビジョンとFC対決−]です。


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